舞台の中心からホールを望む

 第3部でトップを担当させていただいた、にぎやかトロンボーン奏者がお送りいたします。

 今回のオータムコンサートは、特別な気持ちで舞台に立ちました。
なんと言っても、ユーアイホールでの最後のステージ!茨吹の思い出がいっぱい詰まったホールと、ついにお別れです。今回の演奏会に出演したメンバーはちょうど100人、ついに3桁に到達した団員みんなで、最高のサヨナラができました。

 まずは開演前のプレコンサート、トロンボーンパートで「君をのせて」を演奏しました。実は高い技術と深い表現力を要求されるこの曲、お楽しみいただけたでしょうか?舞台袖で入場を待っている時からすでに、会場は満員近くまで席が埋まっていて、気持ち良く演奏会を始められました。

 第1部はシンフォニックステージ。吹奏楽らしい重厚さと軽快さのコントラストが楽しい祝典序曲「オリンピカ」と、思わずクスッと笑ってしまうような、可愛く愉快な組曲「ハーリ・ヤーノシュ」の2曲でした。どちらも練習通りプラス本番の力で、大きな事故もなくいい演奏ができました。
 第2部は中学校選抜バンドのステージ。茨吹の団員には、この選抜バンドを経験して茨吹に入団することを決め、本当に入団して活躍している人が何人もいます。茨吹の未来の担う若い演奏で、しっかり充電できました!

 そして第3部、スペシャルステージ〜フェアウェル・ユーアイ〜。最後の舞台の最後のステージでトップを飾ることになり、練習にも一段と気合が入りました。
 トロンボーンのトップの席は、ユーアイホールで最も贅沢な席です。最上段のド真ん中、奏者も客席も一望でき、真ん前にはノリノリ指揮者、真後ろにはゴリゴリ軽音コンビ、立ち上がってスポットライトを浴びれば気分は今日一番のスター!!
 客席も舞台上も満員御礼、1000人を超える方々に、大好きな音楽を力いっぱい届けられる多幸感は、他のどんな幸せにも代えられません。
 最後のアンコールは中学生も交えて、ありがとうの気持ちを込めて演奏しました。最後に最高のポジションから最高の演奏ができて、本当に良かったです。

 茨吹の歴史はユーアイホールと共にありました(詳しくはプログラムのユーアイ特設ページを参照!)。私事ながら、大阪で過ごした7年間の吹奏楽は、すべてユーアイホールでの演奏を中心に回っていました。
 私たちの思い出がいっぱい詰まったユーアイホールと、ついにお別れです。これから先、一生、ユーアイホールに立ち入ることはないのかと思うと・・・

 しかし、ユーアイホールはこれにてサヨナラですが、茨吹にはまだまだ長い未来があります。これから先も、このオータムと同じように、心のこもった熱い演奏をして、「今回が最高のステージだった!」と毎回言えるように、さらに練習を積んでいきたいと思います!