フェアウェル ユーアイ!!!!

実は2014年のオータムコンサートの演奏会レポートも執筆いたしました、サックス奏者がお送りいたします。

11/8(日)、しとしと雨の降る中、オータムコンサート2015が開催されました。
今回のテーマは「フェアウェル ユーアイ」
茨木市の市民会館であり、私たちの本拠地ともいえるユーアイホールが年末に閉館するため、今までお世話になったユーアイホールに感謝の気持ちを込めたステージを作りました。
16:00の開演を待たずにホールに現れたのは「ハーメルンの笛吹き男」ならぬ「イバスイのボーン吹き団長」。そして演奏に合わせて賑やかに登場したのは12名の愉快なトロンボーン吹きたちです。総勢13名!トロンボーンパートによる「君をのせて」の演奏で、開場の空気はさらに盛り上がりました。客席からは「人数多すぎっ」、「音たかっ!」という声が上がっていました。舞台からにょきにょき伸びる13本のスライドはいかがでしたか?

第1部の一曲目は、オリンピカ~吹奏楽のための祝典序曲~
チャイム、金管楽器によるファンファーレで華やかに始まりました。
この曲は、私たちが夏のコンクールで演奏した自由曲です。コンクールには制限時間があるため全曲での演奏はかないませんでしたが、コンクールでは演奏できなかった部分も含めて今回は全曲を演奏することが出来ました。
オープニングにふさわしいゴージャスなオリンピカの次は、大きなくしゃみとともに、信じていいものか分からないほら吹きじーさんの自慢話の始まりです。
二曲目の、組曲「ハーリ・ヤーノシュ」は、ほら吹きの老人が語る空想的なお話をテーマに作られた曲。楽章ごとに全く雰囲気が異なり、表情がころころ変わる曲でした。
普段あまり聞くことなのないマリンバのソロや、アルトクラのソロが印象に残った方も多いかと思います。

第二部は茨木市中学校選抜バンドによる演奏でした。
朝一でホールに入って練習をしていたのは、実は団員ではなく中学生の彼ら・彼女らです。たくさんのお客さんに見守られて、他校生との絆を深めながら「アラジンメドレー」、「JIN~仁~メインタイトル」、「序曲 バラの謝肉祭」の3曲を演奏してくれました。
団員の中には中学生時代、この選抜バンドを経験したメンバーも多くいます。未来の茨吹団員がこの中にいるかもしれません。

第3部のスペシャルステージの前に客席を盛り上げたのは、首や頭にキラキラを巻きつけた10名の打楽器パートのメンバー。しかし、今回“本物の”打楽器を演奏していたのは1名のみです。演奏したのは「日用雑貨によるラテンアメリカの祭り」(世界初演)。その名の通り、皆さんの身の回りにあるもので打楽器アンサンブルを披露してくれました。
一体何を使っていたのか?気になった筆者は個人的に打楽器パートに問い合わせてみました。
使用した日用雑貨は
おたま、スコップ、洗面器、スリッパ、ボックスティッシュ(鼻セレブ)、孫の手、そろばん、お茶漬けの素(永谷園)、サラダスプーン、洗濯板、菜箸、笛、吹き戻し(縁日などで見かける、吹くと伸びる笛)
そして“本物の”打楽器、スルド。(「フロアタム」というとピンとくる方が多いかもしれません。ブラジルの打楽器で今回はフロアタムを代用しました)

しかもこれらの日用雑貨、単に「いい音が鳴る」だけではなく、実際にある楽器を想定して購入したのだそうです。実際の楽器がどんなものか気になる方は、ぜひ調べてみてくださいね♪
おたま+スコップ=アゴゴベル
洗面器=パンデイロ(ブラジル風タンバリン)
ボックスティッシュ+孫の手=タンボリン(タンバリンとは全く別の楽器です!)
そろばん、お茶漬けの素=シェイカー
サラダスプーン=クラベス(火の用心!のアレと似ています)
洗濯板+菜箸=ギロ
フロアタム=スルド
ボイスパート(ハァーーーッ、ウッ!)
さあ、みなさんも家にあるものを引っ張り出して打楽器奏者になりましょう!

第3部はスペシャルステージ~フェアウェル ユーアイ~と題し、「名前は知らなくてもどこかで聞いたことのある曲」を熱く!演奏いたしました。
手拍子あり、叫び声あり、ソロあり、スタンドプレイありの、楽しく賑やかなステージとなりました。演奏会のたびに私たちを、そして私たちとお客様を一つにしてくれたユーアイホールに感謝の気持ちが伝わっていればいいなと思います。

1000名以上のお客様に見守られて、私たちの最後のユーアイでの本番は幕を閉じました。茨吹の50年以上の歴史は、ユーアイホールなしには語れません。メンバーの中にもユーアイホールに長い間お世話になってきた人が多く、演奏会後に暗く静かになったホールを眺めるメンバーの姿がたくさんありました。

今後は立命館大学の茨木キャンパスにある「フューチャープラザ グランドホール」にて演奏会を行います。新しい場所でも今までと変わらず、むしろ今まで以上に!皆様に素敵な演奏を届けてまいります。
これからも茨木市吹奏楽団をどうぞよろしくお願いします。